種族が違う生き物

漫画、東京喰種(トウキョウグール)を読んだ。

加速していくストーリーに引っ張られてすぐに全14巻を読み終えた。

が、何というか途中で終わっている感じだ。

続編の東京喰種Reがあるようなので、すぐにでも読みたい。

 

この人間ではないものが人間社会にまぎれて暮らしているというモチーフは、ホラーの定番のひとつだ。

吸血鬼などもそうだが、エイリアンなどもそうだ。

このモチーフでは、外国ものはともかく、日本の作品ではほぼ必ず食餌について考える場面がでてくる。

つまり、人間ではないもの(大抵、人間を食べる)に人間が非難というか、訴える。(食事のためであったり、そうでなかったりするが、ともかく)殺人をするな、良心が痛まないのか、と。そして人間でないものたちは反対に人間に問う。お前たちはいちいち食べるために殺した牛・豚・鶏や魚のことを気にするか?蝿や蚊・ゴキブリなどを殺す時に何か考えるか?と。

このあたりを日本人の死生観と関連付けて語る文学論を読んでみたい。

また、人間でないものが人間社会にまぎれているというのは、恐怖を催すのだろう。

同じ人間でも、自分たちとは違う、というだけでも警戒・迫害・衝突などを生む。

それらが最悪の形であらわれたのが魔女狩りである。

ひいては民族浄化移民問題もこの類だろう。

そう思ってこの手の作品に接すると、また違った感想を抱くだろう。