裏世界ピクニック読了

『裏世界ピクニック』を7巻まで全部読んだ(現在7巻が最新刊)。

 

すいすい読める一方、細部が分かりにくい気がする。

元々自分が小説を読むのが苦手というのを差っ引いても、場面転換が唐突で、たまに誰の台詞かわからないことも少なくない。

オマージュ元(オマージュ先か?)のストルガツキー兄弟の『ストーカー』(邦題『路傍のピクニック』)にも興味を覚えた。

各話でモチーフとなった怪談も、できる限り読んだり聞いたりしてみた。

 

登場人物に男性がほとんどおらず(汀とDS研の医師、大学の教員くらいか)、実質的に女性だけの世界だったが、ストーリーが急に百合に寄ってきた。

また、個人的な問題で7巻月の葬送での潤巳るなの台詞が一々、心に刺さる。特にp284~286のやりとりには(作者にそんな意図はないだろうが)考えさせられた。

閏間冴月は頭の中で、うしとらの白面、特にキリオの母親を演じているときのようなイメージで再現された。挿絵ではもちろん違うが、当たらずとも遠からずか。

小桜が冴月のことを、人でなし、人を人とも思ってない、人を機能でしか判断しないなどと言っているが、このあたりのエピソードを深掘りしてほしいなと思う。

先のるなの台詞とあわせて、小桜のp287、288の台詞にも考えさせられた。

 

8巻が楽しみだ。