ホラーブーム

小説「残穢」を読んだ。

最初は映画版の予告をみて、映画をみようかな、と思っていた。

知り合いが映画をみて、価格的な意味で、まずは小説を読むことにした。図書館にあったし。

結末を除けば素晴らしい。

特に奥山の怪にたどりつき、趣味悪く曰く付きの道具ばかり集めていたと思っていたら、真の理由を知るあたりなどは本当にゾクゾクした。各部屋神棚と仏壇があるあたりだ。

とはいえ、ではどんな結末なら納得するのか。それは分からない。

実在の人物がでてくることで、ノンフィクションっぽさを出している点も素晴らしい。

ただ結末がおなじなら、映画は迷うところだ。

 

スペイン映画「永遠のこどもたち」を観た。

後味が悪いと勧められたが、、あまり悪くなかった。

途中、グロというか演出過剰というか直球勝負というか、そんなような画面はちょいちょいあった。そういう視覚的な恐さはあった。

最後にラウラだけが家に残って、こどもたちの霊と遊ぶというか勝負する場面などは心理的な不気味さ、恐さもあった。

ストーリーは、何か色々詰め込まれていたが、あまり功を奏しているとは思えない。特にシモンがHIVにかかっていることなど、なくてもいい設定であった。

とはいえつまらないかというと、そうではない。

韓国映画の黒い村のように、観ているときは疑問にも思わず、気づけば時間が経っていた。

ベニグナとその息子トマスについて、ストーリー上必要なのか考えてしまうが、まあいい。それよりも旦那からもらった(預かった)聖アントニウスのペンダントが、ラウラが死んだときに、ラウラの首からはずれる。これはラストのラストで旦那に自分たちを気付かせて迎えるためだけの意味なのか、他にも意味があるのか、よくわからなくて他のネタバレサイトをみた。なるほど、キリスト教的な死生観からの脱出を表しているのか。

面白い映画だったし、後味も評判と違い悪くない。ただ繰り返し見たいかといわれると少し。