殷鑑不遠

今日は長崎に原爆が落ちた日。

今日はシンガポール建国50周年の日。

 

シンガポールは建国の父リー・クアンユーが亡くなってから、どうなるのか多難の時期を迎える。

一部のアンケートではアジアで一番豊かだが世界で最も不幸せらしい。

来年はついに独立後生まれの有権者が独立以前生まれの有権者より多くなるとのこと。

それは、不満はあれどもリー・クアンユーと共に発展してきた人よりも、現在の発展はともかく明るい未来を見出せない人が増えるということだ。むろん若者の全てが不満を持っているわけではないし、老人のすべてが文句ないわけではないが。

人民行動党の1党独裁ももしかしたら今後崩れるかもしれない。ゲリマンダーを行なっても全議席人民行動党ということも1984年以来ないようだし。

 

そろそろ1度振り返る時期にきているのかもしれない。

日本も明治維新から約150年、戦後70年。

江戸時代でいえば、幕府成立後70年といえば4代家綱の治世末期である。家綱の代で家康直系子孫の世襲は終焉を迎える。綱吉は家綱の弟。

成立後150年は9代家重の治世であった。家重自身に対する評価は名君から暗君まで幅があるが、父の吉宗の治世の余慶や田沼意次など側近たちの活躍によって、平穏な時代だったようだ。が、先代が吉宗であり、江戸幕府に改革が必要な時期がきていたことが重要であろう。仮に、歴史にもしもはありえないが、享保の改革がなかったとしたら江戸幕府はその後更に百年続いただろうか。

殷鑑不遠。殷でなくてもよいが、やはり何か鑑(かがみ)をみた方が良さそうだ。