ターミネーター3

ターミネーター3を観た。

映画に何を求めるかによって評価が変わるだろう。

アクションとしては見応えがあった。が、ストーリー性はどうだろう。

つまらなかった。何も心に引っかかるものがない。

映画の最後は、結局核戦争がおこり、ジョンが人間のがわの司令官としての第一歩を踏み出したようなシーンであった。

しかし、それまでの約2時間でジョンが司令官たる意志や能力を何ひとつ発揮していないため、この若造は何をしているんだろうと、劇中の人物たちとは別の意味で驚き茫然としていた。

また、シェルター内に2人しかいないのに、スカイネットとの戦争が激化している、審判の日ごろの未来までにどうやって人間が集結するのかなどなど疑問も残る。まだ描かれてないだけかもしれないが。

そのこともあわせて、思ったことがある。

それは同じようなタイムスリップもののバック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズとの比較だ。そもそもジャンルも違うし、主人公本人が時間移動するのと、しないの違いもある。

ターミネーター(1~3)は1や2で未来を救ったはずなのだが、それがきちんとフィードバックされているように思えないのだ(未来だからバックでいいのかな?)。2でサイバーダイン社も滅ぼしたのに、3では空軍がつくったプログラムがスカイネットになるし、サイバーダインの技術者(マイルズ・ダイソン)もいないのに空軍が独自にロボットを開発しているし。

だからか、観ていても前作を意識できなかった。たとえばテレビなどではじめて3からみるなら前作もみてなくてもいいかも知れないが、、、

バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズはその点、わかりやすく未来や過去が変わっていた。

また、ジャンルの違いについて。

バック・トゥ・ザ・フューチャーターミネーターもタイム・パラドックスはある。が、バック・トゥ・ザ・フューチャーは気にならない。それは先述の通り主人公たちの行動が未来や過去に影響するので、パラドックスがあったことを知ることができるのは、視聴者だけだからだ。

仮にパラドックスがあっても世界観がシリアスなものではなく、コメディとまではいかないが、喜劇なので気にせずみることができる。

ターミネーターは世界観がシリアスな物語なのでパラドックスがあると非常に気になってしまう。それでも1と2は、ストーリーの力でパラドックスを気にせずに観ることができた。しかし、3は、、、よそう。

 

「木根さんの1人でキネマ」を知ることができたのが、まあ収獲か。しかしそれもターミネーター3のスタッフは意図してないだろうしな。