金融経済学を学ばせよう(なんとかの考え休むに似たり)

ある議員が、財政金融委員会で

三角関数よりも金融経済学を学ぶべきではないか」

と発言した。

議員本人が、自身のツイッターで報告していたので、発言したことは間違いない。

その後、「三角関数は重要だが、特定の職業の人以外には必要な専門知識である」ので「金融経済学の方が優先度が高い」と補足をしていた。

 

頭が痛い。風邪のせいだけではない。

この発言の何もかにもが頭痛の原因になる。

あまりに、ひどいので、約2年ぶりに記事を書く。

 

まず、小さなところから異論反論をしてみる。

この金融経済学なるものを、議員本人はどう捉えているのかが分からない。

まず、高校の化学で例えれば、

現在(そして恐らく遠い将来まで)高校化学では量子化学は学習していない。

また、有機化学無機化学も、〇〇理論やと〇〇反応と名前がつくようなものはほぼ学習しない。

その代わり、先に挙げた量子化学以外(物理化学、分析化学、無機化学有機化学)はほぼ網羅して少しずつ学習している形だ。

さて、これを金融経済学であてはめると、いきなり「金融」経済学(化学でいえば無機化学)に特化した科目にするのか。それとも(一般)経済学にするのか、という問題がある。

そして、同時にどこまで(学習内容やレベル)教えるのかということになる。

また、三角関数の代わりに、とひと口に言うが、あれは数学の中の三角関数で、一年間(学校によっては二年間)ずっと三角関数(とその前段階の三角比)だけをやっているわけではない。

つまり、金融経済学を通年の授業(つまりは科目)として扱うのか、ある科目(恐らくは経済学とか、現代社会、政治・経済など公民系科目)のなかの単元として扱うかということもあわせて考えなければならない。

先のどこまで教えるかにも関わるが、仮に授業が10回あるのか、40回あるのか、それ以上あるのかでは、授業の内容や伝え方がまったく変わってくるからだ。

当然、その次は教科書をどうするか、という問題がくるが、ここでは措く。

 

その金融経済学の担当教諭の資格をどうするのか、という問題に移ろう。

現在、高校の科目は特例がない限り、当該科目の免許(教員免許)をもっている人間がいる空間で当該科目に関する学習をすることで単位認定を行っている(出席日数などの件は省いて概略を書いた)。

そこで金融経済学の免許はどうするのか?

LHR(ロングホームルーム)や全校集会・学年集会の講演会のように単位認定をしない科目にするという手もあるが、それを生徒が聞き続けるとは思えない。よくて内職、悪けりゃ睡眠の時間になるだろう。

では、単位認定をさせるとなると、先に書いたように、教員免許をどうするかという問題になる。実施後数年は読み替え(他の科目の免許をもっていることで、当該科目の免許も取得させること。期限があるばあいとない場合がある)をさせるとしても、その後は大学で教員免許を取得する際に、金融経済学のための講義を用意する必要がある。

それはあわせて、教育実習先の確保やどの大学のどの学部で免許取得ができるかの認定などもする必要がある。

 

科目として実施するにも上のような問題がパッと思いつく。

つづいて、文句というか、愚痴というかを書こうとしたが、それは記事をかえて書こうと思う。