どちらも藤原道長の栄華に焦点をあて、そこに至るまでの歴史を書いたものである。
大鏡の方は政治事件を中心にして、栄花物語は政治というより、天皇と外戚のことを中心に記述している。
これも昨日の源氏物語とおなじように、登場人物のことをwikipediaで調べながら読んだ。
天皇が一条、三条、後一条
藤原氏も道隆、道兼、道長、定子、彰子、妍子、威子など似た名前が多く、なかなか整理が大変だった。
また、子供の数え方が、本書とwikipediaが違うことがよくあった。
例えば、藤原道長の娘、威子。栄花物語では三女とあるが、wikipediaでは四女とある。
これは、道長の正室、源倫子から生まれた子供の中では威子は三女である(長女は彰子、次女は妍子)。しかし、他の妃の子供も含めると、威子は四女である(源明子が生んだ寛子が三女)ということだ。
読み終えて、今まで名前しか知らなかったり、他の誰かと混同していた人物が身近に感じられた。
藤原道隆と藤原済時・藤原朝光の飲み会を、少し離れて見てみたい。
また、藤原伊周には何か助言をしてあげたくなる。
この日本の古典をよむでは未収録だが、栄花物語の続編(栄花物語40巻の前半30巻を正編、後半10巻を続編とする)は、
『源氏物語』の光源氏亡きあとの世界を意識した語り出しで始まる。(p314、解説)
らしい。昨日の今日だから、栄花物語続編の冒頭だけでも読んでみたい。
また、四鏡を読んでみようとも思うが、日本の古典をよむにも、新編日本古典文学全集にも大鏡以外は収録されていない。どうしようかな。