華氏119を観た。
タイトルで想像がつくが、マイケル・ムーアの映画。
今回はトランプ大統領批判、、、とミシガン州知事リック・スナイダー批判。
(ただしスナイダー知事は2019年の元日に交代している)
いつものムーア節で、ある意味何も変わっていない。
批判の内容には同意できるが、批判の方法には賛同しづらい。
批判される方もたいがいなので、まあ、そちらも大変ね、というのが率直な感想。
しかし、今回の作品でとても重要な視座があった。
それはトランプ(のような差別主義的、反民主主義的、富裕層と癒着している)大統領は突然登場したわけでも、民主主義的な手続きをとっていないわけでもないということだ。
突然登場したわけではないというのは、オバマ大統領の頃に国内外での軍事行動や移民弾圧、大企業からの政治献金などは当時のピークをむかえ、トランプの批判されている政策や行動は実はオバマの路線踏襲であるということ。
特に元来左派であったはずの民主党が支持基盤である労働者を見捨て、共和党的な政策をとるようになってから、トランプは(あざといほどに)労働者層の票を拾っていった。
民主的な手続きによる反民主的な指導者の誕生は、おなじみのヒトラーをひきあいに出していた。これはインドネシアやアフリカ諸国などでもよく起きている現象だ。
物語の最後の方で、トランプがむしろ気づかせてくれた。
この国(アメリカ)を変える最後のチャンスなんだと。