正月とはいえど

2019年(平成31年)の元日

平成最後の正月だが、正月感がない。

年々なくなっている気がする。

テレビもなく一人、部屋に引きこもっているせいもあるだろう。

今年はついに声を出さずに元日が終わりそうだ。

戻って正月感だが、今年はどうも正月は閉めている店もでてきたようだ。

理由は働き方改革や、昔は正月は店が開いていないのが普通で季節感があったからだのといっている。

しかし、本当の理由は人手不足。従業員の確保ができないからだろう。

元日から暗くなるが、これはいよいよ日本の衰退も露見してきたように感じる。

そもそも、昔は正月店が開いていないのは不便だから、開けるようになったはずだ。

そして、店を開けておいたら、恐らく思いのほか儲かったからどこもかしこも開けるようになったはずだ。

順当に考えるなら、営業時間を短縮して店を開けるのが妥当だろう。

或いは店を開けていても儲けがないというなら、商売上はまっとうな理由だ。

しかるに、人手不足ということは人口減少の段階があがった(さがったのか?)ということだ。

また、昔はこうだった、だからそういう風に戻そうというのは、懐古主義だ。

多くの人は年齢を重ねると懐古主義になる。昔はこうだった、だから戻そうという主張は言外に、現在に対する批判を含む。

つまり、日本の社会が年をとってきたということだ。

しかも、この手の懐古主義は非常にご都合主義的でもある。

30年前は正月に店なんか開いてないから閉めろという主張はあっても、では、30年前に合わせて、例えば終身雇用制度を主流に戻し、携帯電話は基本的に使用禁止にしろなどと言う人はほとんどいない。

24時間戦えますか?が、72時間戦えますか?となっていったときは、過ぎてみれば、様々な問題を抱えながらもまだ活気があったのだな。

今は24時間戦うのはしんどい。3、4時間戦えますか?という時代だ。

さてさてどうなることやら。