藤子・F・不二雄[異色短編集]1 ミノタウロスの皿を読んだ。
ネット上でよく後味が悪いはなしとして語られていたので、読んでみるかと。
想像以上だった。
後味が悪いというよりも、こう、世の中の悪いことや理不尽なことを突き付けられるというような感じ。
短編集なので、色々な作品がある。
読後、特に嫌な気持ちになったものは、
じじぬき
自分会議
間引き
T・Mは絶対に
ミノタウロスの皿
ヒョンヒョロ
わが子スーパーマン
コロリころげた木の根っ子
正直、ミノタウロスの皿などは全然ましな方だ。
また、トリビアの泉で有名になった劇画・オバQはかなりマイルドに編集されていたことがわかった。かつての友達たちで盛り上がった夜の後、最後のコマでオバQ天国の旗が風に吹かれてどこかに行くのは、胸にこみあげるものがある。
よく、Aのほうのシャドウ商会変奇郎なんかが、後味悪いようにいわれるが、実際にはあれは(わかりやすい)ホラーなだけで、Fの方が後味は悪いように思える。
後味が悪いというか爽快感が全くない。
自分会議、間引き、T・Mは絶対に、コロリころげた木の根っ子などはよくできたお話だ。それだけに読後の暗澹たる気持ちのやり場がなくてどうしようもない。
また、絵柄がほのぼのしているのも、イヤな気分をもう一杯足してくれる。
劇場版呪怨2をみた。
何度見ても面白い。伽耶子のストーリー(大学の時の同級生(息子の担任)をストーカーして夫に殺されたなど)はあまり語られていない。
そのため伽耶子に感情移入できない分、理不尽さが際立っており、見ごたえがある。
理不尽さの犠牲者といて目立つのは2人。
主人公(は伽耶子なのか?)の酒井法子演じる京子の彼氏(事実上夫)、将志(まさし)と新山千春演じる朋香の恋人、典孝(のりたか)だ。
どちらも伽耶子の家には入っていない。少なくとも劇中では描かれていない。
にも関わらず伽耶子の呪いを受けて死んでしまう。
また、京子の母親も劇中で死んでしまう。伽耶子の呪いとも思えるし、単に心労がたたったようにも思える。
しかし、この人は物語のなかで、唯一霊となって京子を守ってくれている。
あれは本当に名場面だ。匹敵するのはリング2で陽一の祖父が「陽一は助かったんじゃなかったのか?」とボヤク場面。
木根さんの1人でキネマ5巻は、1ページ目で轟沈した。
あれとアレを比較するとは(笑)
さて、バーフバリを見てから、読むとしよう。