香日ゆらの「夏目漱石解体全書」を読んだ。
香日の漱石関連本はどれも素晴らしい。
一つひとつのエピソードが分かりやすいものであったり、それを面白く描いたりという、著者の鑑定眼やテクニックの素晴らしさもさるものだが、何よりも素晴らしいのは漱石(およびその周囲の人々)への愛情だ。
読んでいて本当に好きなことが伝わってくる。
また、漱石に関わることなら建築、本の装丁、教育制度などなど分野に関係なく調べたい、知りたいということが端々に出てきている。
読んでいてその爽やかさに心が洗われる気がする。