歯が痛い

昨日の夜から歯が痛い。

正確にはおとといからなのだが、その時は歯肉炎のような、

痛いことは痛いが、まあ我慢というか気にしなくても大丈夫という程度だった。

昨日の夜、突然ズキンときた。しかもズキンが止まらない。

痛すぎて他のことを考えられない。その上眠れない。

そしてかかりつけの歯医者は、、、木曜日休診!!!!!!

(3月17日は木曜日)

以前もそうだった。

土曜日の夜とか水曜日とか、なぜか歯医者が休む前日に痛くなる。

そんなときは、寺田寅彦の虫歯の詩もとい、小宮宛の書簡より変体詩3篇だ。

 

 変体詩 其一
 歯ぐきが脹れて耳が鳴る
 網膜の上をデカルトの渦が躍り廻る
 冷たい物質と物質が
 熱い血の中を喰ひ合つて居る
 歯ぐきでも耳でも胃袋でも
 歯ぐきよ胃袋よさようなら
 空腹の生んだ科学も
 性慾の生んだ芸術も
 さようならさようなら
 米と塩はあるかい
 それでいゝさようなら   Alles pech! Alles pech!

 

   変体詩 其二
  鶏頭が倒れかゝつて居る
 起こしてくれ、おれは歯が痛い
 蜻蜓の群れが
 夥しい蜻蜓の群れが
 隊を立てゝ飛んで居る
 蜻蜓よ
 少しじつとして居てくれ
 おれは今歯が痛い

  註、蜻蜓はトンボ
          

   変体詩 其三
  林檎が棚からおつこつた
 星の欠けらを一寸なめた
  オムレツカツレツガーランデン
  カントにヘーゲルアインシュタイン
 みゝずの眼玉は見付けたが
 碧い瞳に一寸ほれた
  フアウスト、ハムレット、バーベリオン
  ドンナーウェターパラプリユイ

 

がんばれ寅彦、がんばれ俺