映画とウィキペディア

映画「NO」を観た。

ピノチェト時代末期のチリが舞台。

政権の信任を問う国民投票が予定されている。そのため両陣営(政権YES派と政権NO派)がテレビCMをつくる。主人公はNO派のCMをつくる。放映は毎日深夜に15分。

1988年が舞台、まだ30年経っていない。まだ熱々でとても歴史時代とはいえない。

ウィキペディアでピノチェトやアジェンダを調べた。両者ともやはりまだ評価が定まっていない。毀誉褒貶が激しい所の騒ぎじゃない。

この作品の映像が全編通して、まさに古いテレビの画像で味がある。

上述の理由で、この作品をみてすぐにピノチェトが悪いとか、反対に素晴らしいとか判断するのはどうかと思うが。ドラマとしては文句なしに面白い。

ウィキペディアでこの映画を調べると、

  『NO』(ノー、原題:No)は、パブロ・ラライン監督による2012年のチリの映画。『トニー・マネロ』『Post Mortem』に続く、ピノチェト独裁政権三部作の完結編

とのことだ。最初の2作も観たい。

ウィキペディアの話を続ける。

ピノチェトの項で、ピノチェトのクーデターの翌日にビクトル・ハラなど多くの人が殺されたことが書いてあった。

ビクトル・ハラの名に聞き覚えがある。しかしウィキペディアの記事を読んでもまったく記憶にひっかからない。なんだろう?と思ったらわかった!!

中学生のときの合唱で歌った「ケサラ」の歌詞に出てくるのだ!!

 ♪グエンバンジョナジョーヒルビクトルハラをけっして忘れはしないさ~♪

どこで区切るかもわからなかったが、おそらくグエンバンジョナジョーヒルもベトナムの民主活動家あたりなんだろうと思い調べた。

確証はないが恐らくグエンバンジョナは南ベトナム大統領のグエン・バン・チュー。

ジョーヒルは、処刑されたスウェーデン系アメリカ人の労働運動家、ジョー・ヒルだろう。

また、ピノチェトのクーデターは1973年9月11日のことであった。

そのため南米で9・11というとアメリカの同時多発テロではなく、ピノチェトのチリ・クーデターを指すことも多いという。

ピノチェトやアジェンダの経済政策なども含め、南米の国々の近現代史に興味をもった。ウィキペディアではなく本を読んでみたい。

政治的な映画はこういう退屈な良作に恵まれていてよい。

 

トップをねらえ2! 劇場版」を観た。

オープニングとエンディング曲がカットされていた。劇場版ということで上映中に休憩を挟まないためと、ストーリー的にあまり気分をかえられないためか。

他については特に触れない。