ユネスコの識字率

ユネスコの発表しているアジア各国の識字率をみた。

少し古いデータで2000~2006年のものであった。が、それはよい。

 

男女別の成人(15歳以上)の識字率の上位の国を挙げてみると、

モンゴル、モルジブ、タイ、フィリピンは男女ともに90%以上。

中国、マレーシア、インドネシアスリランカベトナムミャンマーは男性が90%以上、女性が80%以上。

各国とも識字率が高いことに驚く(このデータに日本と韓国、北朝鮮はなかった)。

おそらく、どの国に行っても実感としてはもっと識字率は低く感じるのではないか。

ユネスコの定義では、識字とは「日常生活で用いられる簡単で短い文章を理解して読み書きできること」とある。

曖昧でよくわからない。

そもそも調査されたひとたちの「日常生活」にどのくらいの文字使用されているのだろう。看板やチラシをみる程度なのか、帳簿やメモは使うのか、新聞や本は読むのかなどなど。極端な話、小学校1年生の学習内容くらいの識字しかできなくても識字者になるのか、ということだ。

岡田英弘著作集4 シナ(チャイナ)とは何か」所収の「中国の文字改革」には

 ユネスコの基準では、自分の名前が読み書きできれば合格とされる

とある。ここでの合格とは、統計上識字者とされることである。

なんというか、もっと厳しい基準の方がよいのではないか。ただ統計上の識字率を上げたいだけのようにもみえる。

だからといって、特に漢字圏で、一つでも知らない文字があったら非識字者にされてももちろん困るが♪

 

また、同じデータの中に、識字率と他のことの相関を調べた、

識字率が高い国ほど〇〇という項目がある。項目名、というか分析結果だが、を列挙する。

・成人女性の識字率が高いと出生率が低くなるという傾向がみられます。
・女性の識字率が高いと、5歳以下の幼児死亡率が低いという傾向がみられます。
・女性の識字率が高いと、初等教育に就学する児童に占める女児の比率も高くなるという傾向がみられます。
・成人識字率が高いと、小学校の第1学年に入学した生徒のうち第5学年まで在学する生徒の割合も高いという傾向がみられます。
識字率の高い国では平均寿命が長いという傾向がみられます。
識字率が高い国の方が、一人当たりの収入が高いという傾向がみられます。

識字率が高いと良いことずくめのようにみえる。しかし、成人女性の識字率が高いと出生率が低くなるという傾向がみられる、というのはどうなのか?

もちろん分析結果を故意に隠したり、ましてや改竄することはよくない。

しかし時代遅れで差別的な意見の理論的根拠とならないだろうか。

しかし、この心配もまた欧米的進歩主義的である。結局こんな意見は、誰かからは、或いは誰からも余計なお世話とされるのだろう(._.)

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