yahooニュースで
「『イラ・フォルモサ!』台湾じゃなく沖縄だった?=研究者が指摘」
というのがあった。
要約と補註を併せて書くと、
現在、台湾が自身をさす別称として用いているイラ・フォルモサ(Ilha Formosa)(ポルトガル語で美しい島)という呼称がある。これは16世紀大航海時代のポルトガル人が台湾を称賛した言葉を、そのまま台湾自身の別称としたものだ。
ところが、中央研究院台湾史研究所の翁佳音研究員と作家の黄験氏が発表した歴史書「解碼台湾史1550-1720」で、ポルトガル人が呼んだフォルモサが実は沖縄だった可能性を指摘した。
ということだ。
そもそもフォルモサは一般名詞のようだが、この場合は固有名詞だ。
なぜかというと、ポルトガル人たちが、現在の台湾や沖縄のあたりにある多少大きな島で、国というか行政組織のある島をフォルモサと呼ぶのは元ネタがある。
サルマナザールの「台湾誌」だ。
この台湾誌は英語の題をHistorical and Geographical Description of Formosa, an Island subject to the Emperor of Japan(日本皇帝の支配下にある島Formosaの歴史と地理に関する記述)である。このFormosaが台湾ということだ。
サルマナザールは自身台湾人を騙って(かたって)いたので、Formosaは台湾であろうと思うが、初めて航海をしたポルトガル人にそれがわかったかどうか、、、?
もしもFormosaが台湾でなく沖縄ならば、サルマナザールの台湾誌も琉球誌とせねばなるまい。
とはいっても、そもそも偽書だからどこでもいいと言えばどこでもいいが。
いや、偽書だからこそ考察したいものだ。
そのためにも、どこかの出版社なり大学出版部なりがサルマナザールの台湾誌を出版してほしい。